Kindle出版

KDPでKindle出版した電子書籍が売れない理由と売れるようにする方法

KDPによって、個人が気軽にKindle出版できるようになって数年。今では毎日大量のKindle本が出版されています。それに伴い、Kindle出版をしても、売れる書籍と売れない書籍の差はますます開くばかりです。

  • 出版した電子書籍が1冊も売れない
  • Kindle Unlimitedでも1ページも読まれない
  • なぜ売れないのか分からない
  • Kindle出版した電子書籍ってほとんど売れないの?

著書が売れない時、新規出版を検討している時、 検索すると「売れない」情報は溢れています。

なぜ売れないのか、売れるにはどうしたらいいのか、どんな本を作れば売れるのかを、解説します。

Kindle出版した電子書籍が売れない3つ理由

Kindle本が売れないのには、3つの理由があります。

  • ジャンルが悪い
  • クオリティが低い
  • 放置しすぎ

Amazon Kindleでは毎日、大量の電子書籍が出版されています。漫画もあれば、小説や自己啓発書など様々です。

その中に、ポンと1冊出版したとしても、どこの誰かもわからない著者の書籍が願うほど簡単に売れないことは、なんとなくは理解できるかと思います。

まずは売れない理由を認識する必要があります。

売れない根本的な理由はジャンルの悪さ

Kindle出版した電子書籍が全く売れない最も大きな理由は、ジャンルにあります。

Kindleで読書しているユーザーが、好んで読むような電子書籍を出版できていないのです。

個人が出版するとなると、どうしても自分が出版したいジャンルを選択してしまいがちです。その場合、読者側が望まないコンテンツとなり、結果見向きもされない電子書籍となります。

自己満足で出版した電子書籍と、読者に読まれる、読者が読みたい電子書籍はまったく別物であると、まず理解しておきましょう。

もし、著者が名の知られている場合、影響力を持っている場合には話は別です。

影響力があれば、絵が下手でも絵が売れる、粗悪品でも物が売れることがあっても、その逆はありえません。「どこの馬の骨とも知れない」著者の、なんだかよくわからない商品は売れないのです。

自著を売れるジャンルにすり寄せることができなければ、最初から記念出版と割り切った方が、気持ちよく執筆活動を続けることができます。

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Kindle出版の小説は特に売れないジャンル

小説を出版してみたいという方は非常に多いと思います。自伝小説のような形でも出版してみたいという気持ちを持っている方もいるでしょう。

しかし、記念出版ならともかく、「売りたい!」となると相当厳しいです。

まず、タイトルや表紙での引っ掛かりがつけにくいのです。

出版社が発行する小説で、自身の購入シーンを考えてみましょう。

  • 好きな作家の小説
  • 話題となっている作家や小説 ← 全く知らない著者ではない
  • 初見でタイトルが気になった小説 ← 全く知らない著者も入る

ビジネス本やノウハウ本ならば、タイトルに気になるワード(検索ワード)を盛り込むことはできます。しかし、小説ではなかなか厳しいものがあります。

つまり、個人が引っ掛かりのないタイトルやシンプルな表紙でKindle出版しても、見向きもされないコンテンツでしかないのです。

Kindle出版して売れる小説もある

小説でも引っ掛かりをつけると、売れる小説、読まれやすい小説となるものもあります。

  • BLや異世界転生など表紙がイラスト形式のもの
  • ジャンルが分かりやすいタイトル
  • ライトノベル系のようにターゲット層が明確なもの
  • BLのようなアダルト寄りなもの

BLはアダルト寄りでもアダルトジャンルに入らなかったりするので、ランキングの特性上めちゃくちゃ強いです。代表例が↓↓↓

売れない根本的な理由はクオリティの低さ

このサイトでも、しつこく解説しているのですが、クオリティの低さは売れない理由に直結です。

クオリティの低い表紙はスルーされる

「クオリティの低い表紙」は、読者から見向きもされない表紙なのです。

  • PCの画面だけでなく、スマホやタブレットでも、目を惹きわかりやすい表紙ですか?
  • Kindle ストアに並んだときに、埋もれない表紙ですか?
  • ごちゃごちゃしすぎて、わかりにくい表紙になっていませんか?
  • カテゴリーやタイトルから離れた雰囲気のイラスト、画像、フォントを使っていませんか?

ふんわりしたタイトルに魅力はない

Kindle本に限らずですが、表紙とタイトルで、読者の目と心を惹きつけられなければ、表示されても、基本スルーされます。

  • 著書は、どんな内容で、何がわかって、どんな知識が増えて、どんな問題が解決するのか、イメージしやすいタイトルになっていますか?

内容紹介が微妙な本は結局微妙

Amazonでは、電子書籍に限らず、すべての商品で「内容紹介」を出品者(相乗り除く)が記載することができます。内容紹介が不十分だと、せっかく著書に興味をもってもらえても、購入率が下がります。

出版後放置しすぎも売れない原因に

出版社にプロモーションしてもらえる「商業出版」とちがい、Kindle本のセルフ出版は著者自身でプロモーションをする必要があります。

名の知らぬ人がこっそりAmazonでkindle出版をしても、だれも告知しくれません。もちろん「広告」などないのです。

  • 見つけてもらうきっかけ作り、興味を持ってもらうきっかけ作りをしていますか?
  • 著者ページを作っていますか?
  • SNSやブログなどで情報発信をしていますか?

どうすれば売れるか?売れるようにする方法

「売れない」電子書籍を「売れる」ようにする方法は、売れない理由を改善することです。

カテゴリは変更できる

さすがに、出版後にジャンルを変えることは難しいのですが、、出品されているカテゴリは確認しましょう。

KDPで出版申請時に、カテゴリの入力をしますが、あくまで「希望」です。最終決定権はAmazonにありますので、思わぬカテゴリに入ってしまうこともあります。アダルトカテゴリーに入ってしまうことも。。。内容がアダルトよりでない場合には、対策をしましょう。

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出版後でもKindle本のクオリティは上げられる

表紙とタイトルを改善する

出版後でも簡単にできるのが、表紙とタイトルの改善です。
電子書籍が読まれない理由は、まず読者の目に表紙とタイトルが入っていないからです。

  • 表紙も気にならない
  • タイトルも引っかからない

となると、いくら中身が良くても読まれません。

表紙、タイトルを、出版後に容易かつ何度も変更できるのは、著者側からみた電子書籍の最大の魅力にひとつとも言えます。

表紙の改善具体案

  1. 表紙デザインの質を上げること
  2. 文字を大きく、読みやすくすること

①デザインの質に関しては、本の内容やセンスにより、単純な正解はないので割愛します。よりよいデザインが思いつかない場合には、デザイナーに外注する、これが間違いない方法です。

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②伝えたい文字を大きくすると、興味があれば視界に飛び込みやすくなります。

これは、カラーバス効果と呼ばれるもので、見たいものや興味があるものなど、特定の情報を意識し始めると関連情報が自然と目に止まりやすくなる心理効果です。

もちろん、興味がなくても、いい意味で目立つものは思わず目が止まります。

例を見ながら、考えてみましょう。
下の2つの書籍は過去に有料ランキングTOP100位以内に入っていたものです。

文字が大きくて見やすいですね。どんな内容の本かイメージしやすく、目に止まりやすいです。

ビジネス書、お悩み解決本、ノウハウやハウツー本などにはオススメの方法です。

小説や、漫画、写真集などは、世界観も大切です。残念ですが、売れるための近道はありませんので、デザイナーの協力も必要となるでしょう。

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タイトルの改善具体案

  1. 抽象的なワードを避ける
  2. 気になるワード(検索されやすいワード)を入れる

ご自身が本を探す時のことを思い出してみてください。どのうように探しますか?

  • カテゴリー検索で、表示された順にズルっとみて、目に止まったものから選ぶ
  • 知りたい(気になる)ワードで検索する

目に留まるにしても、検索するにしても、ふわふわしたワードでは難しいのです。

この本を読む人は、何を知りたくて、どんな言葉で検索して本を探すのか、、をよく考えてタイトルを再考してみましょう。

対象読者の範囲を広くする

タイトルやサブタイトルに、対象読者の範囲が広がるようなワードを使います。

例えば、「転売」を解説する電子書籍の場合、「副業」というワードをメインにするとします。「転売」のみならず、「副業」に関する情報を探している人にもリーチするようになります。

逆に、「転売」に「スマホ」「メルカリ」「せどり」「月20万」などいれると、対象読者が絞り込まれていきます。

「内容紹介」を充実させる

表紙やタイトルで、読者の興味を引いたら、最後の購入ボタンを押してもらう後押しをするのが「内容紹介」です。どんな内容か、どんな作者か、目次など、丁寧に作り込むことをオススメします。

カテゴリでランキング上位の書籍や、似たような内容で自著よりも売れている書籍の「内容紹介」を参考にするといいでしょう。

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著者としての改善

著者としてできる改善もあります。

著者セントラルへの登録

特に、同じ著者名で電子書籍を複数出版している方向きです。

  • 読んだ本が面白いと他の著書も読んでみたくなる
  • どんな本を書いているか確認してから購入したい

理由は様々ですが、著者の他の作品を簡単に探すことができるのが「著者ページ」です。

複数出版している場合には、ファンになってくれる読者を離さないためにも、初めての読者には他にも執筆があることで著者としての安心感を与えるためにも、著者セントラルに登録しておくことをオススメします。

著者セントラルに登録すると、既刊本の読まれる確率もアップします。

【著者セントラル】Amazonに著者ページを作る方法と注意点 Amazonに本格的に個人で電子書籍を出版していく上で、著者個人のページから購入販路の拡大や著者のことをよりアピールすることが大切です...

SNSやブログで情報発信し続ける

ブログやSNSを全くやっていない方は今すぐ始めましょう。特に電子書籍の内容が特定のジャンルに特化されている人ほど効果的です。

すでにブログやSNSをやっている方なら分かると思いますが、意外と商品が売れることは多いです。

例えば、「〇〇 感想」でブログ記事を書いた場合、その記事を検索から辿ってきたユーザーが〇〇をそのまま購入することも多いです。

Kindle本はTwitterなんかとも相性が良いので、積極的に発信活動をするだけで電子書籍の売上が伸びる可能性は十分にあります。

KDPセレクトに登録する

KDPセレクトに登録すると、KindleUnlimited対象本となり、会員は無料で読むことができます。これにより、購入するほどでもないけど、気になる本が読んでもらえる可能性が激増します。

Unlimited会員は無料で読めますが、既読ページに対してはロイヤリティが入ります。ボランティアになるわけではありませんので、オススメです。

KDPセレクトとは?メリット・デメリット・注意点 AmazonKindle出版をするには、KDP(Kindle Direct Publishing)で出版申請をする必要があります。 ...

ページ数を増加させる

最後に、ページ数を増やすことです。理由は2つ。

  1. あまりページ数が少ないと、内容が薄そうと思われる
  2. Kindle unlimitedで読んでもらうのは好影響

無料や格安のkindle本ではありがちなのですが、ページ数の少ない(内容の薄い)書籍もたくさんあります。無料とはいえ、時間を使って読んだのに、なにも得られないどころか、時間を損した気がするような書籍も、正直増えてきています。ネガティブなレビューに繋がりやすいので、文字数(ページ数)をある程度増やしコンテンツを充実させることも大切です。

また、今のKindle出版は購入による印税よりも、KindleUnlimitedで読まれたページ数による印税の方が大きくなる傾向があります。その場合には、「既読ページ」がどれだけ増えるかが重要になります。

既読ページを増やすには、コンテンツのページ数を増やすことも大切です。

「いたずらにページ数を増やしても最後まで読んでもらえないでしょ」と思うかもしれません。

意外と読者はつまらなくても適当にパラパラとページをめくることが多いのです。
もしかしたら、有益な情報があるかもしれないと最後まで飛ばし読みしながら読むという人も多いのです。

ご自身にもそんな経験はありませんか?

30ページの電子書籍よりも150ページの電子書籍の方が、なにかいい情報が含まれているような気がしませんか? 

もう少し先まで読んでみようと思いませんか?

全ページ読んでもらえた(ページを捲ってもらえた)場合、ロイヤリティは5倍くらい変わります。印税だけでなく、ランキングにも大きく影響してきます。

ランキングは超重要です。ランキングが上位であればあるほど、上位のままある程度固定されるような仕組みになるのです。

ページ数をできるだけ読んでもらい、ランキングにも反映させていくことができます。

1ページ増やすだけでも変わる

私は1ページ増やすだけでも、大きく変わると考えています。

1ページしか増えていないのではなく、その1ページを100人の人が読んでいるとしたら随分変わってきますよね。

例えば、全ページ読むと仮定した上で

  • 50ページの本で、100人が読むと500ページ。
  • 51ページの本で、100人が読むと510ページ。

読む人が増えれば増えるほど、1ページの重みは大きくなります。

電子書籍の内容を少しでもアップデートできるのであれば、積極的に追記して内容を充実させていきましょう。

Kindleで売れる本 売りやすい電子書籍を作る

売れない理由、売れる方法がわかれば、「売れる本」「売れやすい本」の作り方が見えてきます。

売れるジャンルから売れるテーマを選ぶ

体験本、経験本、ノウハウ本、ハウツー本、、名も知られていない著者でも、このあたりの「お悩み解決」本は売れやすい内容です。初心者なら初心者の、オタクなみならオタク並みの等身大の情報は、共感を得やすく、読む方もハードルが低く、気楽に手を出しやすいのです。

  • トレンドを把握し、
  • どんなジャンルに興味や悩みを持つ人が多いのかリサーチし、
  • そのカテゴリでは、どんな本が売れているの確認し、
  • カテゴリランキングでも表紙やタイトルをリサーチし、
  • どんなワードで情報を集めるのかをリサーチし、
  • テーマを選ぶ。
  • 見出しを作り、書籍の骨格を組み立て、肉付し、削ぎ落とし、肉付する。
  • 推敲を繰り返し、とびっきりの表紙とタイトルをつけ出版する。
  • 出版後は、情報発信を繰り返し、場合によっては、タイトルや表紙を変えていく。

地味で終わりのない作業ですが、この繰り返しで、より売れる本、売りやすい本の作り方を実感できるようになると思います。

電子書籍の市場規模は絶賛拡大中

電子書籍の市場規模は激増しています。

  • 2016年 2278億
  • 2021年 5510億
  • 2022年 6076億予測 (インプレス総合研究所)

その多くは、漫画が締めているのですが、ペーパーレス化が進み、デジタルネイティブ層は増える一方です。今後ますます電子書籍の市場規模は拡大します。伴い、セルフ出版もさらに増えて行くでしょう。

せっかく時間とエネルギーを注いだ渾身の作です。「記念出版」で終わらないよう、売れない理由を理解し、丁寧にコンテンツを作りこんで行くことをオススメします。

じっくり腰を据えて今後のコンテンツを考えたい時に、おすすめの本。

読んでもらえる本を出版するには、情報収集やライバル本の研究もかかせません。個人出版の多くが「Kindle Unlimited」に登録しています。上手におトクに利用してください↓

月額980円で読み放題〜kindle Unlimitedは初回30日間無料

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コベ
こべです。 Kindle出版に10年以上関わりながら、Kindle出版情報を追い続けています。 また、Kindle Unlimitedをサービス開始と同時に利用し、Kindleについての情報収集も蓄え続けています。 今後ますます発展していくであろう電子書籍について、サイトやTwitterで情報発信しています。