EPUB化したファイルをZip化することはめったにしないことですが、Zip化して中身を直接編集することによって、より高品質なEPUBファイルを製作することが可能になります。
でんでんコンバーターによる製本では作れない複雑なEPUBデータも、直接編集すればできてしまうので、このやり方は覚えておいて損はありません。
ですが、そこから再度EPUBファイルに戻すまでの作業が少し面倒なので、一つずつ確認していきましょう。
EPUBファイルをZipファイルにする
まず、EPUBファイルをZipファイルにします。
この時、EPUBファイルをそのまま圧縮するのではなく、「.epub」を「.zip」に変えます。でないと、EPUBファイルの中身を確認することができません。
OK 〇〇〇〇.zip
NG 〇〇〇〇.epub.zip
Macだと、この変更を行う時にアナウンスが出るので、「.zipを使用」をクリックします。

Zipファイルを開くために、Stuffit Expanderを使用
ZipファイルになったEPUBを開こうとすると、開くことができず、「.cpgz」ファイルが作成されてしまいます。

この「cpgz」ファイルをもう一度解凍しても、左にあるzipファイルがまた作成され、無限ループになってしまいます。(cpgzファイルは不要なので、作ってしまったら削除しておきましょう。)
それを解決するために、Stuffit Expanderを使用します。
Mac → Stuffit Expander for Mac – ダウンロード
Windows → Stuffit Expander – ダウンロード
私が利用していた時からアイコンが少し変更しているようです。(Mac)

ダウンロードサイトからダウンロードをクリックすると、外部サイトに接続され、ダウンロードとなります。MacはMac App Storeからのインストールになります。

Mac App Storeから直接「StuffIt Expander」と検索しない場合、以下の画面で不要なメールアドレスを入力して「FREE Download」をクリックする必要があります。

私としては、Mac App Storeから直接検索して、インストールした方が良いと感じました。そして、ダウンロード後にこちらのアイコンが存在しているはずなので、起動します。

起動したら、解凍したいZipファイルを、起動したStuffit Expanderにドラッグ&ドロップしてください。その後、どこに保存するか表示されるので、任意の場所に解凍されたフォルダを保存しましょう。

これで、正式にZipファイルを開くことができました。

この解凍されたフォルダの中身がEPUBの中身であり、これらのコードを編集することによってEPUBの文字の位置や画像の大きさ、目次の位置など自由に変えることができます。
本題は次です。
開いたZipファイルを再度EPUBに戻す
開いたZipファイルを再度戻す場合に、フォルダの末尾に「.epub」を追加しても正式なEPUBにすることができません。

このフォルダ自体が余計なものと判断されているため、不具合を起こしてしまいます。
なので、フォルダの中身をZip化してから、EPUB化する必要があります。
Stuffit Expanderで解凍した右のフォルダを開きます。

開くと3つデータがあるはずなので、これらをまとめて選択して圧縮してZipファイルにしましょう。

Macであれば、「アーカイブ.zip」ファイルが作られます。

この圧縮したZipファイルの「.zip」を「.epub」に変更すれば、正式なEPUBファイルが完成します。

手順まとめ
- EPUBファイルの「.epub」を「.zip」に変更
- Stuffit Expanderでzipファイルを解凍
- フォルダの中身を編集
- フォルダの中身のデータを圧縮してから、「.zip」を「.epub」に変更する
やや面倒な作業ですが、EPUBファイルを直接編集したい時には必須の作業なので、一度はやっておくことをオススメします。
EPUBファイルの質が上がります。
以上がEPUBファイルをZip化して編集し、再度EPUBファイルにする方法となります。